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椅子の設計

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ブログの更新が少し滞っておりました。その間2件の新作住宅の監理に集中しており、先日無事お引き渡しを終えました。

4年前に竣工した「日向の家」のお客様から、書斎用に使う椅子の設計を依頼されました。
・・・と言ってもご依頼を頂いたのは実は1年以上前のことです。それから、ひたすらコツコツとスケッチを重ね、あんなのも良いしこんなのも良いし、と色々楽しく考え続けてようやく形が見えてきたのが去年の年末でした。(お客様もとても根気良く待って頂けました)そして間も無く、実物が完成する予定です。休日の書斎を過ごす為の少しゆったりした椅子で、木とペーパーコードを使ったナチュラルな素材感の椅子です。

ところで、住宅の設計者が椅子のデザインにも関わるのは、特別な思いがあります。私の敬愛する建築家であるアルネ・ヤコブセン、ミース・ファンデル・ローエ、ル・コルビュジェ、アルヴァ・アアルトらは多くの名作椅子をデザインしています。これは、建築空間にとって椅子というものが大変重要な存在であることを意味していると思います。

私が彼らと同レベルに並べるかというのは無理としても。重要なのは、建築という箱のみに関わって設計するのでは無く、その中身の家具にも関わること。また、建物が完成してから後もより完成度を高める為にデザインを通して再び関われることだと考えています。