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高断熱住宅セミナー

建築

昨日、室蘭工業大学の鎌田紀彦教授の「高断熱住宅オープンセミナー」に参加してきました。鎌田教授は北海道での木造住宅の断熱方法において最先端の研究をされている方です。
講習の主な内容は、次世代省エネルギー基準をさらに上回る高断熱住宅を目指す手法についてのレクチャーでした。又、夏を涼しくする技法。断熱リフォームについても解説がありました。

本州の温暖な地域と違って、北海道では断熱工事のミスが家の寿命や安全、ランニングコストにとって遙かに影響が大きく、研究者、設計者、工務店まで多くの人がこの問題に取り組んでいるので、実践的な技術において本州よりもかなり進んでいると思います。

例えば、平均的な住宅でワンシーズンに使用する灯油の量は1500リットルを超えるとの事。何と18リットルのポリタンクが80個以上。北海道出身の先輩に事実を確認しましたが、やはりそのぐらいは普通に使うとの事でした。これは切実な問題として真剣に考えるというものです。
本州の事情は多少違うかもしれませんが、その最新の理論や手法を習得することは、冷暖房をなるべく使わず快適に過ごせる家を設計する為には大変有意義であると思います。冷房、暖房の使いすぎは体にも、地球環境にも良くありませんので。

ただ、私の住宅設計におてい重視するポイントは、周辺環境を生かすことや、住む人の生活スタイル、生活動線、素材や構造など他にも多くあり、断熱もその中の一つです。ですので、ことさらその部分のみを強調するのでは無く、通常通りに設計しながら当たり前のように断熱もしっかり計算されている。というのが理想の設計スタイルだと思っています。
(研究者である教授も、セミナーの最後に同様の事を言われていたのには驚きました。)