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設計者冥利

建築現場

今日、とても嬉しい事が二つありました。

一つめは、先日竣工した「巴の家」の竣工式が、敷地である境内の本堂で盛大に行われた事。そして、その式に招待された事です。多くのお寺関係の方々や、檀家の方々が来られていたのですが、ご住職や檀家総代さんのお話の中で「お寺や地域の未来を、より良くして行きたい。」という、一途な思いが感じられ、新しい庫裏(巴の家)の設計というその一部に、微力ながら関われた事を誇りに思う事が出来ました。
又、式の後、お昼に頂いた精進料理はとても美味しかったです。これまで紫野和久傳の典座料理、親戚筋である海宝寺の普茶料理など頂いたことがあり、精進料理は大好きです。

二つめは、少し前に竣工した「町家・福田本店」の竣工お祝いに呼んで頂いた事。こちらは、棟梁とクライアントが大の仲良しという事もあって、ファミリーパーティーに寄せてもらったという感じで、アットホームなお祝いでした。しかし、自分で設計した空間で頂く晩ご飯は格別です。又、いつもながらですが、お漬け物が美味い。あと、何と言っても嬉しいのは、クライアントのご家族が楽しそうに家で過ごされる姿を見れた事でしょうか。

「建築家として、もっとも、うれしいときは、建築ができ、そこへ人が入って。そこで良い生活がおこなわれているのをみることである。日暮れどき、一軒の家の前を通ったとき、家の中に明るい灯がついて、一家の楽しそうな生活が感じられるとしたら、それが建築家にとっては、もっともうれしいときなのではあるまいか」
建築家・吉村順三(1965)

巨匠の言葉を思い出しました。