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オーダーキッチン

作品



以前設計した住宅のキッチンですが、L型のステンレス・シームレスカウンターで、手元の目隠し兼ねたカウンターが付き、その隣にパソコンや読書をする家事スペース(テーブル)があります。

吊り戸棚はキッチンエリアから隣の家事スペースまで連続していたり、棚下照明器具はレンジフードから、吊り戸棚、家事スペースの机に渡って取り付けられており、エアコンは吊り戸棚の右上端に収納されます。色は壁面に合わせて、フラットな白色です。

こういう色々な要求に対して、最もシンプルに答えを出そうとするとどうしても既製品のキッチンでは限界があります。又、インテリアとバランスを取るのが大変です。そういう時は、オーダーキッチンに限ります。オーダーキッチンと言うと特別なことに聞こえますが、実際は造作家具と作り方は同じなので普通の家具を作るのと同じで特別なものではありません。金物類、設備機器が少し特別なだけです。もちろん設計図は私が描きます。

コストに関しては、ハイクラスの既製品のシステムキッチンなら大差ありません。ですので、高いけれど寸法や色などに決まりのある既製品なら、オーダーの方がずっとお得だと思います。ただし、一般的な形式のキッチンスタイルで(直線型等)コストに余裕が無いときは、インテリアと上手く調和するような見え方の工夫をして、既製品を採用することもあります。ただ、キッチンメーカーの製品でインテリアに調和するキッチンは中々ありません。もっとシンプルで、部屋に馴染む既製品のキッチンが出ないものかといつも思ってしまいます。