借景庭園を借景にする
散歩・旅
少し前の週末ですが、天気が良かったのでかなり久しぶりに動物園に行ってみました。
園内の休憩所から見る疎水は、緑が豊かでかなり良い景色です。写真の右半分の緑は、山県有朋の別邸であった無鄰庵の庭の緑なのですが(後ろの山は東山)、庭は作庭家・小川治兵衛が作庭しており、東山を借景にした借景庭園となっています。
元々は、隣が無いぐらい田舎の草庵、という意味を持たせた無鄰庵ですが、時代は変わって今では庵の周囲は幹線道路や建物で囲まれています。昔は、周囲の豊かな自然環境を眺めて楽しむ為に作られた草庵が、今では逆に周囲から眺められる対象になっていて、その眺める場所が市民の憩いの場(=動物園の休憩所)になっているというのは、本来想定されていなかったことだと思いますが、中々面白いことだと思います。