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山邑邸(フランク・ロイド・ライト)

建築




ライトの建築が連続しますが、芦屋の山邑邸を見に行きました。

敷地は芦屋市の山側にあり、凄く急な登り坂に面しています。その為、建物から見る景色は非常に良くて、芦屋市街はもちろん遠くは瀬戸内海まで見渡せます。また、敷地は緑が大変豊かで、どちらの方角を見ても環境の良さを実感します。

建物は、この非常に恵まれた環境を上手く取り込み、各部屋によって違う角度で外部環境を見せる工夫がされています。玄関を入ってから上階に登るに従って、少しづつ良い景色を見せてゆき、最上階のダイニングテラスでは最も見晴らしの良い海側を思う存分堪能出来ます。

この建物は、住宅(別荘)であると同時に景色を楽しませる為の装置=展望台としても非常によく考えられた建物であると思いました。ただ、非常に上質な空間なので「良い場所に来たなあ」という記憶だけが残るところがライトの上手いところだと思いました。

周辺環境を上手く取り込むことが建築には大切であるということのお手本のような建物でした。