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石州瓦の集落紀行-2(温泉津)

建築


温泉津の港


地形に沿って曲がる街路


なまこ壁の路地


薬師湯


二日目は温泉津(ゆのつ)に行きました。
港町でもあり、温泉町でもあるという二つの顔を持った町で、港町の特徴である海岸の地形に沿った曲線的な路があり、温泉町特有の硫黄臭がします。街路には江戸〜昭和初期の建物が多く残っています。さほど観光化されておらず、平日だったこともあり人通りも少なく静かな町で、近くでウグイスが鳴いているのが聞こえました。のんびり温泉を楽しみたい人には良いかもしれません。ひなびた温泉街という言葉がよく似合う、希有な環境です。

しかし実は温泉津は、石見銀山の採掘地から少し離れていますが、銀山で採れた銀鉱石を輸出する港として昔に栄えた町でもあるので、2007年に認定されたユネスコ世界遺産の石見銀山エリアに入っています。又、2004年に伝統的建造物群保存地区にも認定されています。これは温泉町としては日本で唯一らしいです。さらに、2005年に日本温泉協会の審査項目全て最高位の温泉として認定された薬師湯があります。直下2〜3mより湧き出ており、良質でかなり熱い湯です。

なので、近年色々な高評価を受けているので、その影響で数年後にはもっと観光客が増えて、今の静かな町が変わってしまうかもしれません。変わるにしても、今持っている素朴な町並みの良さを無くさないように、上手くやって欲しいなあ。と願ってしまいます。