Blog

犬島

建築




瀬戸内海の犬島に行ってきました。犬島は人口約64人の小さな島です。

そこで先月オープンしたばかりの、犬島アートプロジェクト第一期「精錬所」を見学しました。20世紀初頭にわずか10年間だけ稼働していたという銅の精錬所の遺構を保存、再生したもので、建築・現代アート・環境が一体となった施設です
廃墟と化した精錬所は、壁や煙突だけしか残っておらず、構造材であるカラミ煉瓦(銅の精錬過程で出るスラグを固めた煉瓦)はプリミティブな力強さを感じさせ、100年前のものというより、まるでローマ時代の遺跡のような風格があります。

建築と現代アートは、ダニ・カラヴァンやジェームス・タレルのアースワークを彷彿とさせるような、既存の環境と一体となって、自然光や風の流れを体感させるような種類のものです。太陽熱や地中の冷気を利用した自然空調を兼ねていることが新しい組み合わせに思えました。

遺跡・廃墟、煉瓦の好きな方、現代アートが好きな方は特にお勧めです。